銀行連携なしで予算管理する方法
結論:銀行を連携せずに家計管理をするなら、手入力の家計簿アプリ(Penno など)を使い、使ったその場かまとめてその日のうちに取引を入力し、カテゴリごとに月の予算を決めて、週に一度進み具合を見る——これだけです。引き換えになるのは1件あたりのひと手間(たいてい10秒以内)。その代わり、銀行のログイン情報を第三者に渡さずに済みます。
Mint 以降の時代、「家計簿アプリ=銀行連携アプリ」という図式がすっかり当たり前になりました。でもこれは15年前の前提で、疑ってみる価値があります。口座を第三者の連携サービスにつながなくても、上手に家計を管理している人はたくさんいます。その方法を紹介します。
なぜあえて銀行連携を避けるのか
- プライバシー。どんなに優れた連携サービスでも、取引明細レベルのデータを第三者(Plaid、MX、Yodlee など)に渡すことに変わりはありません。一定数の人にとっては、節約できる時間よりプライバシーのコストのほうが大きいのです。
- 確実さ。銀行連携はよく途切れます。Plaid でさえ、つねに3分の1ほどの銀行で接続が切れているといわれます。手入力なら100%確実です。
- 意識が向く。自分で取引を入力するのは、あえての「ひと手間」です。その手間があるからこそ、使ったお金に気づきます。連携派は自動分類のせいで「コーヒーに4万円使っていた」と後で知ることが多いですが、手入力派は今週3杯目の500円のコーヒーに気づいて「家で淹れよう」と思えるのです。
- 料金。銀行連携アプリはサブスクで運営されます(連携データに口座ごと・月ごとのコストがかかるため)。手入力アプリなら買い切りにできます。
ワークフロー
カテゴリを用意する
まずは多くのアプリに最初から入っているカテゴリ(食費、交通費、固定費、娯楽など)から始めます。そこに自分だけのカテゴリを2〜3個足しましょう——コーヒー、ジム、ペットなど。30個もカテゴリを作りたくなる衝動は抑えてください。8〜12個がちょうどいい数です。多すぎると一つひとつにめったに取引が入らず、データがただのノイズになります。
カテゴリごとに月の予算を決める
先月の実際の支出を見て決めます(データがなければ、多めに見積もって構いません)。カテゴリごとに月の目標額を設定します。現実的に——維持したいなら実際の支出より5,000円ほど多めに、減らしたいなら5,000円ほど少なめに。小さな差のほうが、大きな差より続けやすいものです。
取引を入力する
やり方は3通り。自分の性格に合うものを選んでください。
- その場で入力。支払ったら、30秒以内にアプリを開いて記録します。すでにスマホをいつも使っている人向け。1件10〜15秒ほど。
- 1日の終わりにまとめて。毎日決まった時間(通勤中、昼休み、寝る前)に一度だけアプリを開き、その日の取引を記憶やレシートから入力します。自分の流れを途切れさせたくない人向け。
- 週にまとめて。毎週20分の枠を決め(たとえば日曜の朝)、銀行アプリで取引を見ながら家計簿アプリに入力します。取引数が多く、連携なしで自動取り込み並みの効率がほしい人向け。
週ごとに見直し、月ごとに調整
毎週:ダッシュボードを確認します。カテゴリごとに予定どおり進んでいますか? 思わぬ出費は? 必要なら残りの週の使い方を調整します。
毎月:前の月を予算と照らし合わせて振り返ります。大きく下回ったカテゴリ——本当に節約できたのか、それとも記録漏れか? オーバーしたカテゴリ——生活水準が上がったのか、一時的なものか? それに応じて翌月の目標を調整しましょう。
Penno ならではのコツ
- iOS ショートカット:Penno は Siri と連携できます。「コーヒー500円を記録」と言えば、正しい金額とカテゴリで取引が作られます。アプリを開く手間が省けます。
- ウィジェット:ホーム画面ウィジェットで残りの予算をひと目で確認できます。衝動買いの前にチェックするのに便利です。
- 固定費:Penno は請求日に固定費を自動で記録します。毎月のサブスクは一度設定すれば、もう入力しなくて済みます。
- メモ:すべての取引にメモ欄があります。「何に使ったか」(店の名前、旅行の目的)を書いておきましょう。1か月後に振り返るとき、そのメモが数字に意味を与えてくれます。
よくある質問
手入力は面倒になりませんか?
2週間も続ければ体が覚えます。1件あたり5〜10秒という人がほとんどです。「面倒」という捉え方が、そもそも違うのかもしれません。このひと手間こそが機能であり、使ったお金に気づかせてくれます。
記録し忘れたらどうなりますか?
利用明細がバックアップになります。月に一度、明細を見て記録漏れがないか確認し、抜けていたものを足すだけ。漏れは多くの人で月1〜3件ほどです。
スプレッドシートと何が違うのですか?
できることは似ていますが、家計簿アプリにはカテゴリ管理、固定費の自動記録、借金管理、レポートが最初から組み込まれています。スプレッドシートも使えますが準備に手間がかかります。家計簿アプリは自由度をスピードと引き換えにしているのです。
連携せずに過去の取引データを取り込めますか?
はい。多くの銀行は明細を CSV でダウンロードできます。それを整形して Penno(や手入力アプリ)に取り込めます。一度きりのインポートなら、継続的なデータ共有なしで過去の記録を引き継げます。
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